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  1. 胆石症

疾患情報

胆石症

胆石症とは

胆石とは、存在部位によって胆のう結石・総胆管結石・肝内胆管結石などに分類され、日本でも老齢人口の増加や、食生活の欧米化に伴い増加しています。胆石症は腹痛や発熱を伴い、時には重症となり、生命に関わることもあります。
胆のうは肝臓にできた胆汁という消化液を一時的に蓄え、濃縮する働きをしています。そして、食事をした際にこれを胆管に押し出して消化を助けます。この胆汁にはコレステロールや胆汁酸といわれるものが含まれ、コレステロールの割合が増えて結晶化が起こり、さらに胆のう粘膜から分泌される蛋白物質が接着剤のような働きがあり、徐々に石になってゆきます。これをコレステロール結石といいます。胆石の大きさは、砂粒くらいから小石ほどのものまであり、数も2〜3個から、時には100を超える場合もあります。これらの胆石が原因で、腹痛・発熱・黄疸などの症状を起こすことがあります。
胆のう結石は全体的に男性が多く、日本胆道学会の調査によると、最も多いのが胆のう結石78%、次いで総胆管結石が21%、肝内結石が1%でした。一般的に胆石症というと最も多い胆のう結石症を指します。
胆石は、コレステロールやビリルビンという胆汁の色素が固まってできる結石です。胆汁には腸内で脂肪の消化・吸収を助ける役割があり、肝臓で作られた後、一旦、胆嚢に蓄えられます。そして、食事を取るとホルモンの作用によって胆嚢が収縮し、放出された胆汁は総胆管を通って十二指腸に送り込まれる仕組みとなっています。
胆石による痛みが食後出やすいのは、胆汁を十二指腸に送ろうとした際、結石が胆嚢の出口や総胆管の出口で引っ掛かって胆汁の流れをふさぎ、胆嚢や胆管の内圧が上昇すると考えられています。

 

 

 

胆石症の症状

胆石症の症状として特徴的なのは、胆道痛という特徴的な腹痛があげられます。また、みぞおちや右あばら骨の下側のほか、右肩、背中に痛みを訴える人もいます。また、発熱、悪心・嘔吐、黄疸が報告されています。血液検査では、胆のう結石症では、胆のう炎の併発がないと異常が出ることは少ないですが、総胆管結石では肝機能障害を伴うことが多く見られます。胆のう摘出術を行なう前に総胆管結石の有無を検討しておく必要があり、画像診断と共に肝機能検査を行なう必要があります。一方で検診時や他の病気の検査時にたまたま胆石が見つかる無症状の場合は、胆石がある患者様の約24%を占めます。胆石症は、時として重症となり生命に関わることもあるため、早期発見・合併症の予防が重要となってきます。

 

 

 

胆石症の治療方法

胆石症の治療は、無症状(痛みがない場合)は、経過観察します。しかし、将来的に痛みを発症する危険性は、胆石の数、胆石の大きさ、年齢などにより異なります。
胆石の治療法としては、ウルソデオキシコール酸(UDCA)を主成分とする経口利胆剤を内服する治療がありますが、胆石の完全除去には至らないため、胆管炎の予防目的に処方されることが多いです。
治療は、腹腔鏡下胆嚢摘出術が主流となっており、腹部を切り開く開腹手術は全体の30%ほどです。腹腔鏡下胆のう摘出術は、腹部に4カ所程度の小孔をあけ、腹腔鏡や器械を挿入し、炭酸ガスを満たした腹腔内をモニターに写して、胆のうを肝臓からはがし、胆嚢管や胆嚢動脈を特殊金属クリップではさみ、切断し、胆のうを体外へ取り出す手術です。この手術は、創が小さく目立たない、痛みが少ない、早くから社会復帰が出来るなどの利点があります。しかし、炎症のひどい症例、腹腔鏡の手術が困難と予想される症例には、開腹の手術に移行することあります。

 

胆嚢摘出術では胆嚢をすべて摘出します。胆嚢結石は再発しやすく、また胆嚢がんを発生しやすいと言われています。因果関係ははっきりとはしていませんが、胆のうがんの患者様の約60%に胆石が見つかるといわれています。

 

 

 

胆石症の予防

食事時間が不規則になると、胆のうから胆汁が出されるタイミングも不規則となり、胆汁がたまりやすくなり、胆石を生成しやすい原因になるといわれています。食事は一定の時間に一定量を、1 日 3 食とるといった規則正しい食生活をする事によって、胆汁濃度を一定に保ち、胆石の生成を予防する事につながります。
※詳しくは当院管理栄養士までお問合せください。

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