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スタッフブログ 2025.04.16
宮の桜堤、「さくら」ありがとう
全国各地には桜の名所があり満開の便りが届いている。
桜の季節である。
私の住む栃木市にも名所として知られている太平山の桜があるが、市西部の宮地区に「宮の桜堤」と言われる桜並木があり少し遅咲きでしばらく前はいまの時期が満開だった。季節になると永野川に沿ったその土手(堤)を愛犬としばしば散歩した。しかし、今年は思いの外、感傷的になっている。
昨年11月1日わんわんの日にあと5日で15歳を迎えるはずだった愛犬のゴールデン・レトリーバーが静かに息を引き取った。名前を「さくら」と言った。我が家では猫は飼った経験があったが犬はなかった。動物が大好きでしばしばペットショップに行っていた私はある日、いつもケージにいて生後6ヶ月になっても飼い主の現れない右の耳がハート型に切れていたゴールデンがケージにいないことに遭遇した。「あれ、誰かに買われたのかな。」と喜びと落胆が同居した。店の人に聞くと「今散歩に連れて行っている。」との返答、安堵した。帰って来るまで待った。帰って来るや否や「その子、ください。」と知らぬうちに口から言葉が出ていた。動物が好きかといえば普通である家内が「誰が世話をするの?」と言ったが私はすぐ「私」と答えた。何故か名前を呼ばなくてはダメだと思った私は「何と呼ぼうか」とブツブツ言った。その日は珍しく娘が一緒だった。娘が「亡くなっちゃったけど前の猫がモモとウメだったからサクラでどう?」。即決だった。「さくら」と呼ばれたゴールデンはその日から我が家の住人となった。それから本当に本当に可愛くて愛おしい存在が毎日我が家にいた。それも15年も。
この辺でいいだろう。涙が出てきた。
来年の今頃もまた、同じ気持ちになってしまうのだろうか。

2017年4月13日撮影