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スタッフブログ 2025.01.15
心身一如
いつもスタッフブログをお読みいただき、ありがとうございます。
みなさんは心身一如(しんしんいちにょ)という言葉をご存知でしょうか。
西洋では、キリスト教やデカルトの影響もあり、物質としての身体と魂を別のものとして扱う心身二元論がもともと根底にあり、西洋医学では長らく精神を身体とは切り離して扱ってきました。ところが、東洋には心と体を分けて扱うという考えが無く、両者を一体のものとして扱う心身一如の考え方が禅宗(細かくは鎌倉時代の道元禅師による『正法眼蔵』)にあります。漢方薬は心身一如が基本であり、処方には身体と精神と両方に効果を持つものも多く、適応症をみると何故だろうと思うものもあります。一例を示すと、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)の適応症は不安神経症、神経性胃炎、つわり、せき、しわがれ声、神経性食道狭窄症、不眠症となっています。なんじゃこりゃという感じですよね。東洋医学的には気うつ(気血水の気がうまく巡っておらず滞っている状態)に対する薬で、これがせきのような身体の異常にも不安神経症といった心の異常にも効果があるという事です。西洋医学を勉強してきた身としては理解しづらいことが多いですが、見る方向を変えて勉強していきたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。