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  1. CTでわかる冠動脈(心臓血管)の評価

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スタッフブログ 2023.01.11
CTでわかる冠動脈(心臓血管)の評価

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 冠動脈CTは、狭心症を診断するための検査として、近年広く用いられるようになってきている検査法です。そして、最近では狭心症の診断のためのみならず、予防のためにも有用な検査と考えられるようになってきています。
 狭心症とは、心臓を栄養する血管(冠動脈)の狭窄や閉塞によって、心臓に十分な血液が供給されないことによって引き起こされる疾患です。典型的には、階段を上るなどの労作で心臓に負荷がかかった際に、胸部圧迫感や絞扼感などの症状が出現します(労作性狭心症)。心筋梗塞に移行しやすい不安定な狭心症(不安定狭心症)では、安静にしていても胸部症状が出現することがあります。
冠動脈の解剖学的評価は、以前は心臓カテーテル検査を行うことでしか得ることができませんでした。撮像技術の進歩により、CTでも冠動脈の解剖学的評価を正確に行うことができるようになってきており、最近では、冠動脈CTは広く用いられる検査になってきています。入院中でも外来でも検査を受けることができます。特に冠動脈CTは冠動脈狭窄の見落としが少ない検査(感度95%、特異度83%)であり、冠動脈CTで狭窄がないということが分かれば、不要なカテーテル検査を減らすことができるため、患者さまへの負担を減少させることができます。
※アレルギー歴や不整脈など状況によっては、冠動脈CTが実施できない場合もあります

 

 不安定狭心症は、心筋梗塞に移行することがあるため、その疑いがある場合には入院を要したり、心臓カテーテル検査が必要になったりすることが多い疾患です。一方、心電図や採血などに異常が現れにくく、自覚症状以外に手掛かりとなる情報がない場合も多いため、不安定狭心症が疑われて心臓カテーテル検査をしても異常がない(不安定狭心症ではない)場合もよくあります。不安定狭心症が疑われる患者さまでも、採血や心電図検査などで異常がないような場合には、冠動脈CTが有用な場合があります。冠動脈CTで狭窄がないということが分かれば、不要なカテーテル検査を減らすことができ、早期に方針を決定することにつながります。
 冠動脈CTは、従来は心臓カテーテル検査でしか評価できなかったような冠動脈の狭窄度に関する評価を非侵襲的に、短時間で実施できる便利な検査です。そして、上手く使えば狭心症や心筋梗塞の診断のみならず予防にも役立てることができ、今後ますます臨床での活躍が期待される検査法です。また当院では今年9月よりCanon社製 Aquilion Prime SP CT装置を使用し冠動脈CT検査を行っております。

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