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  1. 目覚める朝と交感神経

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スタッフブログ 2018.08.13
目覚める朝と交感神経

いつも結城病院スタッフログを読んでいただきありがとうございます。

連日、記録的な暑い日が続いています。夜間になっても気温が高い熱帯夜も続いており、「寝苦しい夜」でよく眠れない方も多いかと思います。
寝不足が続くと、自律神経のバランスが崩れて体調を崩すことになります。

自然界の万物には周期性のリズムがあります。ヒトの一日の営みにも昼と夜などの周期があり、これを日内変動と呼び、自律神経によってコントロールされています。
自律神経のうち、日中は活動的な交感神経が優位に働いており、逆に夜間は鎮静的な副交感神経が優位となり体を休ませています。
ですから普通は夜間の就寝中は血圧が少し低めになっています。
そして朝には副交感神経から交感神経へとスイッチが切り替わります。
このタイミングでバランスを崩して交感神経が強く働きすぎてしまい、朝の血圧が非常に高くなってしまう方がいます。
これを早朝高血圧(モーニングサージ)と呼びます。一時的な血圧の上昇でも心臓や血管には負担となります。心筋梗塞や脳卒中が発生する時間帯が朝に多いのもこのためです。
ではこの自律神経のバランスをうまくとるにはどうしたらよいでしょうか。
体は夜の眠りにつくときに体温を下げ、寝ている間は低めで維持し、朝に起きるとき体温を上げようとします。夜の寝つく際にクーラーを使うと気持ちよく眠れますが、朝までつけっぱなしにして部屋の温度が低すぎると、体を冷やしすぎて風邪をひくだけでなく、朝起きる際に必要以上に交感神経が興奮して血圧が乱れてしまいます。
ですから冷房はタイマー機能を用いて入眠したら停まるように設定し、朝起床時には部屋の温度を温かくして体を温めてください。
朝にラジオ体操などの適度の運動で体を温めると自律神経が刺激されてよいでしょう。朝に軽くシャワーを浴びて、寝ている間の汗を流し、体を温めると自律神経が目覚めやすいです。
最近ではハンドグリップ法という方法が注目されています。ハンドグリップ運動のやり方は握力計を全力で握ったときの計測値を100%として、その約30%程度の力で握力計を握ります。
2分握って1分休んで左右2回ずつを週3回行いましょう。
タオルを丸めて片手で軽く握るタオルグリップ法も簡単でお薦めです。
タオルグリップの場合でもやり方はハンドグリップ運動とほとんど一緒で、タオルを握った時に指が付かない程度の大きさになるように、フェイスタオルをたたんだりして調整して握る部分を作るのがポイントです。やはり全握力の30%程度の力が目安で、2分間握るのを左右2回ずつ繰り返してください。これで脳を介して交感神経を刺激することで自律神経のバランスをとるトレーニングとなります。週3回ほど行うことで自律神経が整い、体調の乱れや朝の急激な血圧上昇が少なくなります。皆さんも試してみてはいかがでしょう。
まだまだ暑い日が続くようですので、体調管理に気を付けてください。

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