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  1. 認知ケアのひとつである「ユマニチュード」について

スタッフブログ

スタッフブログ 2020.11.11
認知ケアのひとつである「ユマニチュード」について

当院でのPCR検査(ドライブスルー)を2月下旬から行い、看護管理者が最前線に立ち、外来スタッフと共に不安や恐怖・・・寒さや雨にも風にも、夏の暑さにも負けず、早8か月が過ぎました。

先が見えませんが地域の皆様のためにチームワークで頑張りますので、当院のPCR検査(ドライブスルー)をどうぞご利用して下さい。

 

 今回は、認知ケアのひとつである「ユマニチュード」について紹介します。

フランスで考案され、自由・平等・博愛のもと、人権を大切にしようという思想が受け継がれフランス語で「人間らしさ」を意味し39年の歴史があります。

最近、日本でもTVや新聞等で取り上げられていますので、ご存じの方も数多いと思います。

ユマニチュードの基本技術は

・「見る」 必ず視線を合わせて会話しましょう

・「話す」 自分が行っているケアを言葉にしましょう

・「触れる」つかまず広い面積で包むように触れましょう  です。

 

 結城病院の看護部では、認知症や高齢者の関わりにおいて、普段からのコミュニケーションを見直す必要があると考え、昨年度からユマニチュードの3つの基本について理解を深めています。

私は、患者や家族に対する熱い思いと自慢のコミュニケーション力で、積み重ねた看護人生に刺激を受け「尊厳を守る」という意識づけのきっかけにもなりました。

相手に目線を合わせて近づいていき、話しかけ、相手に触れるという一連の動作を練習しますが、頭ではわかっていても、実際に技術としてやるとなかなか難しいものです。

 先日、100歳+○歳の高齢者の知人が入院しました。

 昨年の9月に、義父(故)の知人と知り、「○○さん(義父)の嫁さんか・・」と言ってもらい、今回の入院でも、私を覚えていて、年齢を確認したところ、「100は、面倒くさいから3歳でいいか?」とお茶目で穏やかな方でした。入院2日目の夕方、突然ベッド上で仁王立ちをし、(せん妄?)、車いす自走しながら口調も強く興奮し落ち着かない状況で、「○○さん(私)を呼んで」とのことで駆けつけました。本人は話を聞いてもわけがわからず、主治医の了解を得て自宅へ電話し迎えに来てもらえることを確認してから、「自宅へ連絡したいので自宅の電話番号か住所を教えてほしい」と話すと、驚くことに住所、電話番号をきちんと答えてくれて「20分待って欲しい。○時にはお嫁さんが迎えに来ますから」と話すと「わかった」と素直になり20分待ちました。「○○さん(私)ありがとう」と言い穏やかに帰宅しました。

 私は、必死でした。せん妄なの?と思っても、相手は私をしっかり認識していることを実感し何とかしなければと必死で主治医に相談し了解が得られたことや特に家族がすぐに迎えに応じてくれたことが最も良い結果となりました。

住所と電話番号を確認したのは、「私が必ず電話しますよ。信じて」のアピールですが、落ち着てくれたことに安堵と感謝です。

ご家族から、自宅でも時に幻覚(人が見える)があると伺いましたが、高齢者のなかでもしっかりされていて、対応を間違うと皆が不幸になってしまうと強く実感しました。

 

私たちの現状は、患者の行動や言動を受け入れる側の心のゆとりがなく、患者を自分の身内のようにとらえることができないことや相手のイライラした態度や発言に対して自分自身もイライラしてしまう。(アンガーマネジメント)など課題も多くあります。

このたび、100歳+○歳の高齢者の知人から『職員が統一した実践が図れるようにマネジメントしなければならない』と背中を押されたありがたい出来事でした。

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