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  1. 戦争とリハビリ

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スタッフブログ 2022.07.20
戦争とリハビリ

 いつも結城病院のブログをお読みいただきありがとうございます。

 世界では、今も戦争や紛争がどこかで起こり、残虐な映像や悲惨さを伝えるニュースが絶えません。そんなニュースを見ると、大学時代に学んだリハビリテーションの歴史を思い出します。実は戦争とリハビリテーションはとても深い関係があります。

 そもそも、リハビリテーション(rehabilitation)の語源は、ラテン語でreは「再び」、habilisは「人間らしい」「できる」という語で、「再び人間らしく生きる」、「再び出来るようになる」という意味になります。その後、使用方法が変化し、「権利の回復」「名誉の回復」など様々な意味で使われるようにもなってきました。

 リハビリテーションという言葉が、現在我々が使用している「障害者に対する機能回復や能力向上、社会復帰」というような意味になったのは、障害者が多発した戦争が大きく関係しています。負傷兵の社会復帰が主な役割で、第一次世界大戦のころから第二次世界大戦後に広く定着したといわれています。

 病院でリハビリテーションを提供していると私たちも患者様も、病気やけがに対して「治す」というイメージが強くなる気がします。「リハビリテーション」とは「機能回復訓練」と思われることが多いですが、実は「権利・名誉・尊厳の回復」という意味の一般用語であり、障害者の「人間らしく生きる権利の回復」(「全人間的復権」)が本当の意味なのです。

 これからも、当院の理念である「知識と技術をもって治療し、心をもって癒す」に加えて、患者様の生きる権利の回復に少しでも役立てるように頑張ります。加えて、一刻も早く世界が平和になることを望みます。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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