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  1. 夜間のイビキにご注意を

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スタッフブログ 2019.12.10
夜間のイビキにご注意を

夜間就寝中に大きなイビキをかいている人がいます。

本人は自覚が無く、周りの顰蹙だけかっていて、さぞ本人は気持ちよく眠っているのか考えてしまいますが、実はそうではありません。

イビキは睡眠中に舌の付け根が後ろに下がり、首の周囲の筋肉も緩むため、のどの通り道が狭くなって生じる空気の振動音です。

飲酒の後や体が疲れているとき、風邪をひいたときなどは特にイビキをかきやすくなります。

実はイビキは「睡眠時呼吸障害」の症状の一つなのです。

イビキが多いと睡眠中の血液中の酸素濃度が低下します。

そのため脳や体はよく休むことができず、むしろ「よく眠れなかった」状態になっていたのです。そして、それが高じて睡眠中にイビキ=呼吸が停まってしまう人は「睡眠時無呼吸症候群」という疾患に該当します。睡眠中はレム睡眠とノンレム睡眠を交互に繰り返して脳と体を休めています

。睡眠時無呼吸症候群の場合はこの睡眠パターンが乱れてしまい、深い眠り(ノンレム睡眠の深睡眠)が少なく、慢性的に浅い眠りだけが多くなっています。だから「睡眠時間は十分取っているはずなのに良く眠った感じ(熟睡感)がしない」という症状がでます。

また「日中に強い眠気を感じ、集中力が落ちる」といった問題も出てきます。さらに、睡眠時無呼吸は、高血圧・不整脈(心房細動)や狭心症・心不全などの心臓病・脳卒中などの脳血管疾患・糖尿病などの生活習慣病の原因および悪化させることが最近知られるようになりました。

「イビキをかく」だけなら、睡眠中の「口呼吸」を減らす工夫をしていただき、そのための各種グッズも薬局などで販売されています。そして「睡眠時無呼吸症候群」が疑われる場合には、病院での検査が必要です。当院では、自宅で一晩専用機器を装着して行う「簡易ポリグラフ検査」と、病院に一泊して精密検査を行う「終夜睡眠ポリグラフ検査」を行っています。

「簡易検査」では当院からお貸しする装置を就寝時に装着して一晩の睡眠中の呼吸・心拍・酸素飽和度を測定し、実際に無呼吸発作が生じているか検査します。

その結果で精密検査が必要な場合は、一泊二日の入院で、睡眠脳波や呼吸運動・眼球の動きなどから睡眠と呼吸の状態を詳しく調べます。検査の結果で治療が必要な「睡眠時無呼吸症候群」と診断された場合は、夜間CPAP(持続陽圧呼吸法)療法を検討いたします。

CPAP装置ではホースとマスクを介して鼻へ空気を送り込み、気道に圧力をかけて空気の通り道が塞がれないようにします。「よくイビキが停まると言われる」「普段から良く眠れず、日中も眠気が残る」などの症状が思い当たる方は、当院に相談されてみてください。

 

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