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  1. おうちで最期を迎えるという選択 〜在宅看取りの現場から〜

スタッフブログ

スタッフブログ 2025.09.03
おうちで最期を迎えるという選択 〜在宅看取りの現場から〜

 いつもスタッフブログをお読みいただき、ありがとうございます。

 

 今回は、私たち訪問看護師が日々関わらせていただいている「在宅での看取り」についてお話ししたいと思います。

 

 人生の最期をどこで迎えるか――
 それは、本人やご家族にとってとても大切な選択です。病院での医療体制の中で迎える方もいらっしゃれば、「住み慣れた我が家で、家族に囲まれて静かに過ごしたい」と願われる方もいます。私たち訪問看護師は、その「おうちでの看取り」を支えるために日々ご自宅へ伺っています。

 
 「在宅看取り」って、どんなことをしているの?
 在宅で看取るというと、「本当にできるの?」と不安になる方も多いです。でも、医師やケアマネジャー、訪問介護、薬剤師など多職種と連携しながら、医療面も生活面もしっかり支える体制を整えています。
 私たち訪問看護師は、痛みのコントロールや点滴・排泄ケアだけでなく、ご家族の精神的なサポートも大切な役割です。「このままでいいのかな」「何をしてあげたらいいのか分からない」といったご家族の不安に寄り添い、必要な情報や声かけを行いながら、一緒に時間を過ごしていきます。

 
 「最期まで自分らしく」
 印象に残っている方がいます。
 ご自宅に退院されてから数日後のことでした。「以前のように自宅で過ごしたい」と話していたご本人と、その想いを受け止めていたご主人。在宅での看取りを希望され、私たちはケアマネージャー、訪問診療、訪問介護、訪問入浴、訪問薬局等とチームを組み、必要な医療的サポートをしながら、お二人の静かな生活を見守っていました。
 その日の訪問時、呼吸は穏やかなものの徐々に状態が悪化してきたのもあり、主治医に往診を依頼していました。夕方、往診医が訪問すると、ご本人はすでに旅立たれていました。でもご主人は最初、そのことに気づいていませんでした。それほどまでに、眠っているような、静かで自然な最期だったのです。ご主人からは「本当に静かに逝った。寝ているかと思って分からなかった」との言葉がありました。声を荒げることも、涙を流すこともなく、長年を共にした伴侶のそばに、ただ静かに寄り添い続ける姿は、深い愛情そのものでした

 

 看取りは「終わり」ではなく「つながり」
 看取りと聞くと、どうしても「死」というイメージが強いかもしれません。けれど実際には、「生ききること」を支える、大切な時間だと思います。最期の瞬間まで「その人らしさ」を大切にし、穏やかに過ごしていただけるよう、私たち訪問看護師は寄り添い続けます。

 
 どんな最期がいいか、誰と過ごしたいか――
 そんなことを考えるきっかけになってもらえたら嬉しいです。

 

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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